1人ぼっちパリ マリー アントワネットとヴェルサイユ
ベルサイユ宮殿はオーディオガイドにイヤホンが無く、携帯電話みたいに耳に当てて聞くタイプでした。たぶん、イヤホンを持っていれば繋ぐ事が出来るみたいなんだけど、何も案内がないので、全員が耳に当てて聞いています。私はこの時100均で買ったイヤホンを持っていたのに考えが及ばなかったわ。手が1つ潰れてしまうのでとても不便だった。写真も撮りたいから、片手で上手く写真撮れないんだもん。
私達のツアーはガイドが同行しないタイプでしたので、同じツアーの人達ともバラバラになって内部見学が進みます。自分のペースで見られるのが特徴。
いきなり王の礼拝堂が出た!内部は立入禁止だけどドアが開いていて、見学と写真撮影は出来ました。天井画がすごく素敵。ドアも細工が細かくて、仕上げに時間がかかったろうなぁ。
鍵ですね。デカイわ。こんなのポケットに入れて持ち運べない。
マリーアントワネットとマリーテレーズ王女、ルイ王太子です。この絵は有名なので前に見た事があります。彼女の本名はマリー•アントワネット•ジョゼフ•ジャンヌ•ド•アブスブール•ロレーヌ•ドートリシュという長ったらしい名前です。国王ルイ16世の王妃で、オーストラリアのフランツ1世とマリア テレジアの娘です。1770年5月16日、彼女が14歳の時にベルサイユ宮殿でルイ オーギュストと結婚させられました。
ベルサイユ宮殿って不思議。現代的だなぁと感じる部分があって、モダンな階段だと思いませんか?
彼女が結婚した当初のデュ バリー夫人との対立はベル薔薇でも有名な逸話です。ルイ15世の愛人デュ バリー夫人は身分から、自分から王太子妃に話しかけることが出来ないので、マリーから声を掛けられるのをひたすら待つんだけど、マリーは夫人をずっと無視し続けるの。お母さんが娼婦や妾を毛嫌いしていたからその影響なのかしらね。ルイ15世が激怒し、母親が窘めてマリーが折れたんだけど、性格的に子どもっぽいところがあったのね。
ベルサイユ宮殿を作ったルイ14世ね。王様が自らハイヒールなのは、当時のベルサイユの庭園は至る所に汚物が落ちていたからだって。なるべく被害を少なくするのに男性もハイヒールを着用したそうです。
さっき1階で覗いた王の礼拝堂が2階からでも見えました。不幸の塊のようなこの場所で王は何を祈ったのでしょうか。でも、ルイ王太子とマリーの結婚式はここで開かれています。夫が王に即位後、マリーは当時の貴族の習慣を色々変えました。例えば貴族全員で王の食事の様子を見るとか、朝の接見を簡素化したり、貴族達はそんなマリーに反感を持つの。今でも前例のない事をやるのは難しいじゃない。夫婦仲もあまり良く無くて、愛人を作ったり、有名なのがスエーデン貴族のフェルセンよね。フェルセンは独身を貫き、王妃が窮地に立たされる度に彼女を守ろうとするの。フランス革命の時もチェイルリーから一家を脱出させようとしたけど、ルイ16世がフェルセンの同行を拒んで逃亡は失敗に終わるのよ。
ベルサイユの事よりマリーアントワネットの事をたくさん書いてしまった。ワガママで無邪気だった少女が敵の多い地で夫にも愛されず、どんな気持ちでここで生活していたのか想像も出来ないけど、革命という辛い歴史があるせいか、想像よりも光り輝いて見えない気がします。
王室礼拝堂の隣はヘラクレスの間です。
すごい天井画です。これはヘラクレスの神格化という絵だそうです。王室礼拝堂が完成するまでは、ここが礼拝堂でした。その後は国王の居間として使われたそうです。壁の絵はシモン家の宴という絵で元々はヴェネツィアの修道院にあった物だそうです。イタリアの画家、ヴェロネーゼの作品です。ルーブルにあったカナの婚礼を描いた人ですね。
宮殿内で一番大きな暖炉だそうです。ちなみに、ヘラクレスは日本語です。英語だとハーキュリーズ。フランス語だとエルキュールと読みます。Hercules ですね。エルキュール ポアロという探偵さんの名前はこの英雄のフランス語読みですね。