JJtortueのWonderful Life

小さな田舎町に住んで、働いてるけど、私が見て、経験した事を綴ります。

1人ぼっちのパリ ルーブル② ドゥノン翼

ルーブル美術館の各ウイングに行く前のロビーにたくさんの言語で書かれたパンフレットが置いてあります。もちろん日本語もあるので、1枚貰ってね。

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ドゥノン翼に入りました。ここが1番人気のあるウイングだそうです。私の失敗は、まずオーディオガイドを借りてその通りに進めばいいだろうと考えて行ったこと。午後3時頃だったと思うけど、日本語のオーディオガイドはもうないと言われた。そんなことあるの?それとも意地悪?最初から私の計画は頓挫してしまいました。こうなったら、パンフレットを見ながら進むしかない。

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最初に見つけた名の知れた作品は、アモルの接吻で蘇るプシュケです。愛の神アモルと美しい乙女プシュケです。プシュケの美しさに嫉妬した美の女神ヴィーナスが息子のアモルに1番醜い男と恋に落ちるようにしろと命じました。でもアモルはプシュケに一目惚れしちゃうのよ。まぁ、色々あって2人は結ばれるんだけど、アモルは絶対に自分の顔を見てはいけないとプシュケに言うの。でも好奇心旺盛な彼女はある晩、ランプで恋人の顔を見てしまうの。約束を破った彼女にアモルは激怒するの。そして、彼女は彼を探しに行くんだけど、ヴィーナスが彼女に試練を与えるの。それは絶対に開けてはいけない小瓶を持って帰ることでしたが、ここでもプシュケはそれを開けてしまいます。プシュケは仮死状態になった所にアモルが駆けつけたという場面です。

アントニオ カノーヴァの作品です。まるで生きてるように思わせるわよね。大理石に生命を吹き込んだよう。この作品は発表直後から大人気でレプリカもすごく多いとのこと。はぁ、ため息しかでない。

 

えー、ルーブルは迷うので予習を!とガイドブックにも書いてあるし、そういうブログもたくさん見ましたが、私は大丈夫でしょ。とか思ってました。でも迷いました。パンフレットの地図を見ながら移動してるのに、自分がどこにいるのかも分からないの。頭の中は???がたくさん。

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そして、写真が下手過ぎるけど、カナの婚礼ですね。パオロ ヴェロネーゼの作品です。私達日本人はカナが女性の名前に聞こえるけど、地名です。カナと言う場所での婚礼でイエスは水をワインに変えると言う奇跡を披露しました。それはイエスの最初の奇跡とされ、弟子達がイエスが神の子であると信じ始めたきっかけとなった出来事です。

この頃の婚礼の宴は1週間続いたと言われ、途中でワインがなくなってしまったのを、聖母マリアがイエスに言います。初めイエスはまだ私の出る幕ではないと言うんだけど、使用人に大きな水瓶に水を入れて世話役に持っていけと言うの。世話役の所に行くと、すでに水は上質なワインに変わっていたという聖書の話を描いたものです。

色使いが斬新で、すごく綺麗でした。 有名な作品だけど、モナリザのすぐ近くにあって、大きさをつい比較しちゃう。元々はヴェネツィア修道院の壁にあった物をナポレオンがルーブルに運んだと言われる作品です。

 

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これを探すのに迷った!地図には載ってるんだけど、なかなか辿り着けなくて半分諦めかけていた時にあれ?何故ここに?見れて良かったぁ。

これはルーブルで2番目に大きな絵画です。超有名な絵画、ナポレオンの戴冠式ですね。作者はジャック ルイ ダヴィッド。彼の事はよく知りませんが、ナポレオンの首席画家だったそうで、政治的にナポレオンを敬愛していました。

当時、キリスト教国家であったヨーロッパの国々はまず、神と同格のローマ法王、その下に各国の国王、その下が皇帝なのです。戴冠は位の上の人が即位の承認として冠を授ける事です。ナポレオンは神と同格のローマ法王をフランスに呼びつけました。普通ならナポレオンがバチカンに赴くのですが。そして、ナポレオンの戴冠式なのに、ナポレオンがジョセフィーヌに戴冠しているじゃん!って思いませんか?ナポレオンはわざわざフランスにローマ法王をフランスに呼びつけたにも関わらず、自分で自分に王冠を被せたのです。ダヴィッドは自分で冠を被った瞬間のナポレオンを描こうとしたけど、ジョセフィーヌがそれは挑発的過ぎると進言して書き直されたらしいですよ。この絵には修正の跡があると有名な話があるけど、私には分かりませんでした。

 

そして気付きました。この調子で観ていたら、私は本当に残りの時間をすべてルーブルで過ごしても終わらないでしょう。こりゃ、あと何回この美術館に来たらいいのか。と途方に暮れたわ。